
私たちの仕事は、マーケティングをコンサルタントしたり、
グラフィックデザインを提案することです。
当然、レクチャーをしたり、プレゼンテーションなどの
「発信」することが大切だと思ってきましたし、もちろん今もがんばっています。
しかしながら、年齢を重ねてきて最近は発信以前に、
お客様の事情や背景に「耳を傾けることの重要性」に気がつき始めました。
「プレゼンの神様」が降りてきて、いくら上手に話すことができても、それは自己満足でしかないのね…。って感じ。
というわけで、お客様と充実した「対話」の時間を
大切にしようと考えるようになりました。
つまり「積極的にお聞きする」人になろうってわけです。
たくさんお話をしてくださる方からは、さえぎらず、ゆっくり丁寧に聞き取り、
お話がこんがらがっている方へは、効果的な「質問」をさせていただくことで、
整理をしながら「対話」をしようと心がけています。
おかげで、友人との飲み会でもアクティブに喋ることが下手になり、話題の主役になれないことも、しばしば…。
それはそれで、実は悔しいのだけれど(笑)
で、「対話」。
震災を経験して以来、「まちづくり系」の話題に参加する機会が増え、
ファシリテーションしていただいたり、
ファシリテーターの真似事をするようになりました。
というわけで、つくば市のトクさん(徳田太郎さん)、笠間市のノリさん(廣水乃生さん)にすり寄りながら、ファシリテーションを学ばせていただいております。
両氏とも、素晴らしいファシリテーターである以前に、人間味溢れる魅力的な方です。
その学びの中で「なーるほど!」と感嘆したことを、
シェアさせていただこうと思います。
今回は、「会話」と「対話」と「議論」の違いについて。
いずれも言葉を交わすというコミュニケーションの行為ですが、実は別ものなんですね!
以下に整理してみます。
1)まず、その目的。
会話=交流
対話=探求と発見
議論=合意形成
2)そして流れ
会話=情報や気持ちを交換しながら、知識や経験を共有し、
関係性を深める
対話=テーマ(問い)に集中し、そのテーマの本質や意味を
ともに探っていく
議論=異なる意見をぶつけあいながら最良の意見を選びとる
(つくりだす)
3)聞き方は?
会話=真剣に聞かなくてもよい
(聞いているふりをすればよい)
対話=真剣に聞く
(発言の背景を考え、分からなければ尋ねる)
議論=真剣に聞く
(欠点を探し、反論を組み立てながら聞く)
4)話し方は?
会話=断定的に話してもよい。
対立を避けるため本音は言わなくてもよい。
受けを狙った発言が歓迎される
対話=断定的に話してはいけない。
対立を恐れずに本音で話す。
相手の考えを取り入れ、自分の考えを改善する
議論=断定的に話してもよい。
対立を恐れずに、自説の正しさを根拠とともに
主張して相手を説得し、妥当性を競う
5)結論は?
会話=不要
対話=不要
議論=必要
出典:トクさんの「対話ファシリテーション講座」まとめ板書より
というわけで、会話でもなく、議論でもなく
「対話」を心がけていこうと思うのです。
目下の課題は、生まれもっての芸人気質によるウケ狙い発言の撲滅!
オヤジギャグに違和感を感じなくなってきた年齢でもあり、
要注意であります(笑)