
口の上手いデザイナーさんには丸め込まれそうだし、
言葉の足りないデザイナーさんの場合は、さっぱり意図が
つかめない。
最終的には「好き、嫌い」という印象や直感で
決定されているのではないでしょうか?
それは、決して「間違い」とは言い切れないのですが、
企業の命運がかかった重要な案件においては、
よほどの自信がないかぎり
「むむむ!これでよかったのだろうか…。」
と、心に何か引っかかったまま、
腹を決めることもあるのではないかと思います。
で、ノンデザイナーでも、デザインの良し悪しを評価する
「わかりやすいガイド」があると便利なのでは?と思い、
考えあぐねておりましたが、ここはやはり偉大な歴史にヒントをいただくことにいたしましょう。
自分でも反省するのですが、デザインとかマーケティングとかの分野はカタカナ満載でして、まるで英語がペラペラのような雰囲気でのミーティングになりますよね。
わかりにくいですよね。
下手するとただのカッコ付けですわな(笑)
日本では髭剃りメーカーとしておなじみのブラウン社。

ブラウン社のデザイナー、
ディーター・ラムス(Dieter Rams)さんの残した
『良いデザインの10の原則』をご紹介しますね。
ラムスさんがデザインを手がけたブラウン社の製品のデザインは、他の会社からも、バリバリ!真似されるほど。
かのアップル社も参考にしているそうです。
1)Good design is innovative.
良いデザインは、革新的である。
2)Good design makes a product useful.
良いデザインは、製品を有用にする。
3)Good design is aesthetic.
良いデザインは、美的である。
4)Good design makes a product understandable.
良いデザインは、製品を分かりやすくする。
5)Good design is unobtrusive.
良い製品は、押し付けがましくない。
6)Good design is honest.
良いデザインは、誠実である。
7)Good design has longevity.
良い製品は、恒久的である。
8)Good design is consequent down to the last detail.
良いデザインは、あらゆる細部まで一貫している。
9)Good design is environmentally friendly.
良いデザインは、環境に優しい。
10)Good design is as little design as possible.
良いデザインは、できるだけ少なく。
引用URL:https://www.vitsoe.com/jp/about/good-design
『良いデザインの10の原則』は、
このようなポスターにもなっています。

ポスター引用:http://kazkazdesign.blogspot.jp/2012/09/blog-post.html
Deieter Rams
プロダクトデザイナー。
ヴィースバーデン製作技術学校で建築とインテリアデザインを学び、1955年、ブラウン社に入社。
この年に「本質への回帰」をデザイン哲学に掲げて取り組んだのがBRAUN RT20の製作。
インハウスデザイナー、
プロダクトデザイン部門のディレクター、
ブラウン社の総代理人、
CI部門エグゼクティブディレクターなどを務め、
1997年に退社するまで活躍。
おまけ
Google社のデザインガイドライン

Google社が理念の中で掲げている
「Googleが発見した10の事実」に基づいてデザインガイドラインに掲げている10の項目です。
先日、Googleさんに見学に行ってきたのですが、
あまりにも日本の会社とカルチャーが違うので、度肝を抜かれました。
とにかくスピード感重視!あわわわ!
1)Useful: focus on people – their lives, their work, their dreams.
役立つこと:人の生活、仕事、夢に焦点を当てよ。
2)Fast: every millisecond counts.
速いこと:ミリ秒単位で。
3)Simple: simplicity is powerful.
シンプルであること:簡素であることは力なり。
4)Engaging: engage beginners and attract experts.
魅力的であること:初心者を惹き付け、エキスパートを魅了すること。
5)Innovative: dare to be innovative.
革新的であること:敢えて革新的であれ。
6)Universal: design for the world.
普遍的であること:世界に向けてデザインせよ。
7)Profitable: plan for today’s and tomorrow’s business.
実益があること:今日の、そして明日のビジネスのためにプランせよ。
8)Beautiful: delight the eye without distracting the mind.
美しくあること:気を散らすことなく見て楽しめるようにせよ。
9)Trustworthy: be worthy of people’s trust.
信頼に値すること:人々に信頼されるに足りるようであれ。
10)Personable: add a human touch.
人に好かれること:人間味を加えよ。