
皆さんも、街角や、教育テレビ、政府からの広報番組などで「手話」をよく見かけることと思います。学生時代に「ちょっと勉強したんだー!」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ところで、手話は、世界共通語ではありません。日本国内でも、厳密には全国共通ではなく、方言もあります。
そして会話の中に日本語特有の「て・に・を・は」がないので、日本語ではあるけれど、なんとなく外国語のような文脈に感じたりします。
同じ日本語でも、マスターする際に混乱するポイントかもしれません。
さて、手を使ったコミュニケーションには、いくつか種類があります。
通常の「手話による会話」は、ご存知のように両手を使って大きく表現します。
ものや状態の形状を、手で模写することで派生してきた、ゼスチャーに近いものです。
それに対して、あいうえお50音と数字を、片手の指の形のみで表現することができる「指文字」があります。手話に単語がまだないものや、一字一句正確に伝えたいときなどに使われています。また、なぜか氏名を表現するとき、苗字は手話なのですが、名前を表すときは、ほぼ指文字を使います。

他にも、遠くから見てもわかるように、相手に向かって指で空中に文字を書いてコミュニケーションをとる「空文字(そらもじ)」というのもあります。普通に自分に向かって読める文字で書けばよいので簡単です。
「指文字」も「空文字」も、通常の手話に対して補助的な役割ではあるのですが、とりあえず「あいうえお50音」が表現できる「指文字」は、とても便利です。指文字さえ覚えておけば、聴覚に障害を持つ方とも、なんとかコミュニケーションができるのです。
ガラス越しに、そっと愛を語ることも可能です…笑!
ぜひ、チャレンジしてみませんか?
僕が一番好きな指文字は、冒頭の写真の「と」です。
人差し指はあなた、中指は僕。
あなた「と」わたしは、仲良し!の「と」
という由来だそうです!
指文字を覚えるコツは、その由来を知ることです。
下記のリンクを参照してくださいね。
http://blue.ribbon.to/~korokan/exhibition/essay/75.html
備考:
「て・に・を・は」は日本語における格助詞です。
外国語には見られない日本語特有のもので、日本語の基礎です。
今では「が」も格助詞扱いされてはいますが、
○○て、○○に、○○を、○○は、
この4つだけが本来、日本語の格助詞なのだそうです。
て…泣い「て」、笑っ「て」
に…先生「に」、みんな「に」
を…テスト「を」、消しゴム「を」
は…私「は」、この国「は」
など。
「てにをは」を的確に使えれば、とりあえず日本語を使えると言って良いそうです。逆に「てにをは」を間違えると日本語として意味が全く伝わりません。そこから転じて、言葉がきちんとしていることをさして、「てにをはがしっかりしている。」と言うようになったそうです。