地域とともに歩む18年目のデザイン
福島県いわき市の立鉾鹿島神社さまの「例大祭ポスター」を、今年も制作させていただきました。
今年で18年目となるこのポスター制作は、地域の皆さまとのつながりを深く感じる機会でもあります。
例年、例大祭は地域の皆さんが楽しみにされている行事の一つです。
残念ながら、コロナ禍の影響で3年間中止を余儀なくされましたが、今年はその分も含めて、祭りが地域にもたらす活気をデザインで表現しました。
今年のデザインテーマ:熊手で幸せをかき集める
今年のポスターのメインビジュアルは、伝統的な「熊手」を大胆に配置したデザインです。
熊手は、幸福や繁栄を「かき集める」という意味を持つ縁起物であり、例大祭の象徴的なモチーフとして選びました。
・グラフィックデザインで描かれた熊手
伝統的な要素を大切にしながら、現代のデザイン感覚で仕上げています。
子どもからお年寄りまで幅広い年代の方々が親しみやすい印象を与えるよう意識しました。
・視認性を重視
ポスターは、公民館や街の要所に掲示されるため、文字(タイトル、期日、渡御ルート、到着目安の時刻)を大きめに配置し、視認性を高めています。
ポスター制作のこだわり:地域を結ぶデザイン
立鉾鹿島神社の例大祭は、地域の一体感を象徴する行事です。その中心に位置するポスターだからこそ、デザインにも特別なこだわりがあります。
・地域の期待に応えるデザイン
「今年はどんなデザインかな?」と楽しみにしてくださる街の方々の声に応え、毎年新しいテーマを採り入れています。今年は熊手を中心に、地域に幸せをもたらすという願いを込めました。
・誰もが楽しめる視認性子どもたちからお年寄りまで、誰もが情報を読み取れるよう、配色やレイアウトを工夫。大きく配置した文字と鮮やかなビジュアルが、祭りの雰囲気を引き立てます。
デザインがつなぐ地域の想い
18年続くこのポスター制作は、単なるデザイン以上の役割を果たしています。ポスターが掲示されることで地域の一体感が生まれ、例大祭の盛り上がりを後押しします。
地域の声
「このポスターを見ると、いよいよ祭りの季節だと感じる」「デザインを見るのが毎年楽しみ」
そんな声が、制作へのモチベーションとなっています。
伝統を未来へ:地域デザインのご相談は一石屋へ
一石屋では、地域の文化や伝統を未来につなぐデザインを手がけています。
今回の例大祭ポスターのように、地域に愛されるデザインを通じて、行事やイベントをさらに盛り上げたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。
立鉾(たてほこ)とは武甕槌神(タケミカヅチノカミ)が東北平定の際、この地に至り山に登り鉾を立て、これから進攻する東方を眺望したことから立鉾の名で呼ばれるようになりました。
社伝によると、平城天皇朝大同二年(西暦八〇七年)魍魎(もうりょう=怪物)が現われ神職「藤原朝臣信次」が辻に鉾を立て、殿内に籠もり祈願し退治したと伝えられています。
社殿は当初山頂に建立されましたが、その後天暦三年(西暦九四九年)領主「赤目崎住前出羽守平朝臣則重」により山下東北隅の地を卜し遷座されました。
天正元年(西暦一五七三年)焼失し、同五年領主「岩城左京太夫平親隆」により現在の地に造営されました。
以後歴代の領主の信仰篤く社殿修復・社参祈願・奉納品(神輿・纏等)と多くの寄進がなされました。
中でも「猿田彦(さるたひこ)」面は、いわき市の有形文化財に指定されています。
江戸時代には正一位立鉾大明神と称されました。
神輿渡御(みこしとぎょ)
神輿渡御は、例大祭の中で重要な儀式の一つです。
この儀式では、神社の祭神を祀った神輿(みこし)が地域の信者や参拝者によって担がれ、神社の境内や町内を練り歩きます。
神輿渡御の意味や由来
- 神聖さと神様の降臨:神輿は神職によって神社の祭壇から降ろされ、地上の世界に降臨した神様を象徴します。
神輿を担ぐことで、神様が地域を巡り、地域の人々に神聖なエネルギーや祝福をもたらすと信じられています。 - 神様への奉納と感謝:神輿渡御は、地域の人々が神様への奉納や感謝の気持ちを表す機会です。
神社の祭神は、豊かな収穫や災害からの保護、地域の繁栄などをもたらす存在とされています。
神輿渡御を通じて、地域の人々は神様に感謝を捧げ、神聖な存在との結びつきを強めます。 - 祓いや浄化の意味:神輿渡御は、地域や参加者を祓い清める役割も果たします。
神職が神輿の前に立ち、祓いの祝詞を唱えることで、邪気や災厄を払い、神聖なエネルギーを広めると考えられています。 - 地域の結束と共同体の象徴:神輿渡御は、地域の人々が一体となって力を合わせる行事です。
神輿を担ぐ参加者は、地域の結束や連帯感を象徴し、協力と共同体の精神を表現します。
神輿渡御を通じて、地域の人々は一同に集まり、祭りの盛り上がりと共に地域の文化や伝統を大切にする意識を共有します。
神輿渡御は、神道の信仰や地域の伝統に深く根ざした儀式です。
神様と地域社会との結びつきを強め、豊かな祝福と神聖なエネルギーをもたらすことを目的として行われます。
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